「岩の井は古酒のリーダー蔵」、創業300年の千葉県御宿町・岩瀬酒造
「岩の井」を醸す岩瀬酒造の熟成貯蔵の歴史は1940年代へと遡ります。
当時、千葉県造醸試験場の初代所長の古川氏より「岩の井のお酒は濃醇でしっかりした酒なので熟成酒(古酒)に向く」とのお言葉に端を発します。以降、「酒は熟成させるほど美味しい」という教えの元、熟成酒用に貯蔵を続け「岩の井は古酒のリーダー蔵」と言われるまでになりました。
もちろん、その古酒を育むうえで重要なのは、本質となる「酒造り」です。
弊社は2016年、ワインの世界的な指標「パーカーポイント」の日本酒カテゴリーで、95点という非常に高い評価を得ることができました。この年に出品された日本酒800品の中で、95点以上を獲得したのはたったの3品。そのうちのひとつが弊社のものでした。
また、2018年の「ブリュッセル国際コンクール」熟成酒部門では「秘蔵古酒20年」がプラチナ賞を受賞。弊社のこれまでの酒造りが世界に認められたのだと、大変嬉しかったことを覚えております。
全国の日本酒生産量のうち0.0009%しか存在しない希少酒
熟成古酒の市場は新酒に比べて圧倒的に小さく、全国の日本酒生産量のうち、10年以上の熟成酒は0.0009%しか存在しないと言われています。
近年では海外の様々な品評会でも古酒部門がラインナップされ始め、ありがたいことに岩の井の古酒も様々なコンクールで賞をいただいております。しかしながら、日本国内の古酒の市場はヴィンテージワインが超高額で取引きされる海外とは比較にならないほど狭いのが現状です。
そこで弊社は、この素晴らしい古酒の魅力をより多くの方々に知って頂き、日本国内の古酒の文化を広げていくために、今作り得る最高クラスの「オリジナル熟成古酒」を利益度外視でお届けしたいと考えています。
「岩の井」の酒造りに一切の妥協なし
最古の昭和44年度の古酒を使用した、最高クラスのブレンド古酒
まったく新しい最高クラスの熟成古酒を求めて———。
岩瀬酒造は昭和30年代より古酒の貯蔵を始めました。
甘味や酸味など、年度によって全く異なる表情を見せる古酒は、ブレンドすることで完成度がより高まります。
今回は、特に旨味のある7種類の古酒をブレンドしました。
その中でも特出したいのが、岩の井最古となる昭和44年度製の古酒。53年もの間、酒蔵で熟成され続けたこの古酒は、大吟醸をベースにした岩の井の最高品。
この最古の古酒は市場には一切、流通しておらず、一升瓶でこの世に8本しか残っていない大変希少なものです。(*一升瓶の想定売価は140万円)
この希少な古酒群をブレンドするのは、上杉謙信の末裔で日本酒コーディネーターの上杉孝久先生。
純米吟醸・大吟醸を90%以上使用しながら、確かな経験と技術による厳選ブレンドを施したことで、岩の井らしい酸味、そして素晴らしい旨味に仕上がりました。
また、弊社の新たな挑戦であり、ひとつの「作品」とも言える本品の世界観を、刀絵作家の宮本なる先生の書下ろしによるオリジナルラベルで表現しております。
上杉孝久先生が語る「あまてらす」
岩の井さんで以前、熟成酒をブレンドされたのが田崎真也さんでした。
飲んでみると、まさにワインに近い酸の出方で、日本酒で言えば、キレのある辛口と熟成酒ならではのコクがあり、当時日本酒業界でブームを起こしていた「淡麗辛口」をさらに進化させたお酒だと思いました。さすが田崎さんです。
しかし、この数年の日本酒は、30年近く続いた「淡麗辛口」から「甘口」に戻りつつあります。
日本酒の長い歴史の中では、高級酒ほど甘い酒でした。「甘くてすっきり」という上品な甘さの熟成酒を飲んでもらいたいと思い、それを念頭にブレンドしました。
多くのブレンドを手掛けてきた中で、これほど短時間で思い通りのブレンドができることは本当に稀でした。
上杉孝久
米沢新田藩上杉子爵家九代当主
日本酒プロデューサー
有限会社佐奈井代表取締役、日本食文化会議副会長理事
ジザケジャパン株式会社取締役、日本酒アカデミー株式会社取締役
宮本なる先生が語る「あまてらす」
上杉先生から古酒の話を聞いたとき「琥珀色の酒」という言葉に、光輝く太陽を想いました。
商品名も、刀絵のラベルからイメージして欲しいとのお言葉を頂く前からそのイメージが心をときめかせていたので、迷うことなく「あまてらす」と言葉を出しました。
”天岩戸開き”という響きは、日本人ならば心に響きます。だれもが思うのは「夜明けの光」でしょう。
岩の井さんの”岩”の字が、天岩を連想させて琥珀色の古酒に光を通したその神々しい色に太陽の色をみました。
「あまてらす」は、今まで光が当たらなかった古酒への「天岩戸開き」になればと商品名に込めました。
呑んでみるととても香り深く、上質な絹を身にまとった時のように滑らかな感覚に包まれました。
刀絵師 宮本 なる
刀絵帰蝶/Katana-e KICHO 主宰
古酒に適した岩の井の酒造りの秘密
岩の井が古酒を作るうえで最も重要となるのが「水」です。
岩の井の日本酒の仕込みには房総半島の貝殻層を通った、硬度約240度と国内屈指の超硬水を使用しています。
そのため、岩の井ならではの力強い味わいと豊富なミネラル感を実現でき、そんな日本酒が熟成を経ることによって、さらに濃醇な味わいへと成長します。
世界的ソムリエの田崎真也さんは、以前より「岩の井」の古酒に注目して頂いており、2019年には田崎さんがブレンドした「平和の調べ」を商品化しました。
こうした活動が功を奏し『岩の井は古酒のリーダー蔵』との言葉を頂けるようになったのです。
古酒の特徴は通常の日本酒にはない「余韻の長さ」と「後味の苦みや渋み」です。
古酒にお料理を合わせるときには、その深い味わいに負けない味のお料理をぜひお選びください。
フレンチやイタリアン、中華料理とはとても相性が良く、和食もたれの焼き鳥やうなぎの蒲焼き、さばの味噌煮、すき焼きなどの味の濃いお料理は相性抜群です。
和食=日本酒、洋食=ワインといった既存の組み合わせを超えて、古酒と食事を合わせることで、今まで味わったことのない料理とのペアリングを味わっていただけると確信しております。
古酒を飲んだことがない方、知らない方、もちろん飲んだことがある方にも、改めて古酒の世界を認知していただくことで、日本酒の嗜好、楽しみ方が広がり、ひいては日本の代表的文化である「日本酒」の発展に貢献できると考えています。
また、岩瀬酒造のある千葉県は約40の酒蔵があるにも関わらず、千葉県の日本酒の認知度が低く、手に取って貰えることが少ないのが現状です。
「千葉県でも美味しいお酒を作っている」ということを、多くの方々に知って頂ければより幸いです。
いただいた支援金について
古酒を提供いただける、飲食店・酒販店の開拓を致します。
また、岩瀬酒造が古い蔵のため、より一層いい商品を作れるように生産設備への投資を致します。
※商品の仕様は一部、変更になる場合がございます。
古酒ブレンドのアロマスプレーをプレゼント(初回出荷分に限り)
香りをデザインするpenseeと日本酒プロデューサーの上杉孝久さんとのコラボレーション!天然の植物から抽出した数種類のエッセンシャルオイルと古酒をブレンドしたアロマスプレーをプレゼントします(初回出荷分に限り)。
伽羅
高級なお香の原料としても使用されている「伽羅」から抽出された精油をブレンドしました。
「伽羅」は沈香の中でも非常に貴重で最高級品と言われる香木です。沈香は日本書紀にも記されている歴史の古いもので、仏教とともに「祈りの香」として伝わり広まったとされています。
平安期には貴族の香り遊びとして「源氏物語」「枕草子」などでも知ることのできる香りです。
コンセプト
100%天然の植物から抽出した数種類の精油をベースとして、隠し味に上杉さんがブレンドした古酒を加えて調香したアロマスプレーです。
香文化の中でも特別な香木である「伽羅」の香りと、神聖な日本酒の歴史に想いを馳せて香りをデザインしました。古酒から醸し出される甘味と酸味が複雑に混じり合った芳醇な香りが加わることで情緒を感じる香りに仕上がりました。寺院をイメージさせる神秘的な「伽羅」の香りが、心地よく気持ちを鎮めてくれます。
※原料に自然由来の天然の植物を使用しています。香りの劣化を避けるため、直射日光を避け、温度変化が激しくない場所で保管してください。